それは貞享元年(一六八四年)十一月の冬の日。
芭蕉の『野ざらし紀行』の旅の途中、名古屋にやってきた時、
野水、杜国、重五、荷兮、そして正平、羽笠といった連衆とともに、
作り上げた芭蕉の新風、それはやがて芭蕉七部集の最初の集として、
のちの世まで残るものに。